病院やクリニックに看板は必須といえます。どんなに腕の良いお医者さんでも、それを外に向かってアピールできなければ患者さんに伝わりません。
ですから、看板を設置することはもちろん、魅力的なデザインであることが重要です。
秋から冬にかけて風邪やインフルエンザが流行しますから、病院を訪れる患者さんが増えることが見込まれます。また、秋はブタクサやヨモギ、カナムグラなどの花粉症に悩まされる方が多いです。
これからの季節は、新規の患者さんを呼び込む最大のチャンスと言っても過言ではないでしょう。患者さんの目に留まる看板を設置し、競合クリニックとの差別化を図りませんか?
今回は、病院やクリニックの看板のデザインのコツや似顔絵やイラストが人気の理由、必要な看板の種類などをご紹介します。
病院やクリニックの看板のデザインのコツとは?
飲食店や商業施設、小売店、学習塾、不動産屋、美容院…と、看板を設置する業種はさまざまですが、集客を必要とする業種では看板が重要な広告ツールとなります。もちろん、患者さんを相手にする病院・クリニックも同様です。
患者さんに選ばれる病院になるには、病院の顔である「看板」を魅力的に見せなければなりません。
ここでは、病院やクリニックの看板におけるデザインのコツを3つご紹介します。
患者さんが分かりやすいようシンプルに
病院の診療科目には内科、小児科、耳鼻咽喉科、皮膚科、歯科などがありますが、近隣に競合クリニックがあるため集客に悩んでいるということはありませんか?
看板の種類にもよりますが、基本的にはシンプルなデザインを心がけましょう。
あまりにも情報が多すぎると、一つ一つの情報に対する印象が薄くなってしまう恐れがあります。
患者さんに特に伝えたいことを2~3点挙げ、できるだけ大きな文字で表示するのが望ましいです。
病院やクリニックにおいて、患者さんが必要としている情報は主に以下の5項目です。
- 病院名やロゴマーク
- 診療科目
- 外来受付時間と休診日
- 住所と電話番号
- 駐車場の場所
上記の中でも、病院名やロゴマーク、診療科目を大きな文字で描くのが一般的です。
屋外に設置する場合、偶然通りかかった人が、後日来院するきっかけに繋がります。
看板に記載する内容によっては、患者さんの信頼を損なう可能性があるため注意が必要です。
清潔感や信頼感をもたらす色を選ぶ
競合クリニックとの差別化を図り、患者さんに「来院したい」と思わせるには、清潔感や信頼感を与えることが大切です。
ボロボロで老朽化した看板が立ててある病院は、「清潔感がない」「信頼感に欠ける」という印象を与えてしまいます。経年劣化が生じた看板は取り替え、その時代に合った新鮮なデザインにすることをおすすめします。
看板の見た目を大きく左右するのが背景や文字の色です。それぞれの色がもたらすイメージを効果的に利用しましょう。
色がもたらすイメージを具体的にみてみましょう。
青 | 気持ちを落ち着かせる、集中力を高める、安心安全 |
白 | 清潔感がある、爽やか、神聖さ、希望 |
緑 | 癒し、リラックス効果、安心感、穏やか |
黒 | 高級感、重厚感、信頼感、安定的 |
赤、オレンジ、黄 | エネルギッシュ、元気、健康 |
ベージュ、ピンク | 柔らかい、女性的、優しい |
色が持つ効果から、病院やクリニックの看板では青や白が好まれる傾向にあります。
安心感や信頼感をイメージさせることから、緑や黒もよく使用されます。
ただし、青や黒で統一すると「冷たい」「重い(暗い)」印象になりがちなので、黄色やオレンジなどの色を部分的に入れて冷たい印象を和らげると良いです。
女性やお子さん、ファミリー層をターゲットにした小児科や動物病院、レディースクリニック(婦人科)では、赤やオレンジ、黄、ベージュ、ピンクなどを用いて、明るい印象を与えると良いでしょう。
看板を目立たせたいからといって、デザインを派手にしたり奇抜な色を使ったりするのは逆効果になりかねません。その病院やクリニックのコンセプトを最重視しましょう。
写真・イラスト・似顔絵を入れる
背景と文字、アルファベットだけの看板は、洗練されたおしゃれなイメージになります。
しかしながら、病院を訪れたことのない患者さんからすると、親近感が沸きにくいです。
そのため、地域に密着した病院を目指す場合は、親しみを与えるために写真やイラスト、似顔絵を入れるケースが増えています。
写真はモデルを使う場合もありますが、院長の写真を使う病院も少なくありません。
イラストは「小児科や動物病院なら子どもや動物の可愛らしいイラスト」「歯科医院なら歯のイラスト」のように、診療科目によってモチーフが変わります。
最近、注目を浴びているのが院長の似顔絵を描いた看板です。看板に似顔絵を入れることのメリットは3つあります。
- インパクトが強く人目を惹きやすい
- 写真よりも柔らかい印象になり親近感が沸きやすい
- 似顔絵の人物が興味を引き、看板の内容を見てもらえる
昨今のキャラクター人気もあり、子どもから大人まで幅広い世代の方に好感を持たれやすい点が、似顔絵看板の人気の理由でしょう。
近隣に似顔絵が描かれた看板がなければ、通行人の目に留まる可能性がより高くなりそうですね♪
病院やクリニックの集客に必要な看板の種類とは?
厚生労働省の「医療施設動態調査」によると、令和3年1月末時点の一般診療所の数は約10万、歯科診療所の数は約7万という結果が出ています。
特に大都市は人口が多い分、病院やクリニックの数が多くなるため、広告宣伝に力を入れなければならないでしょう。
ここでは、病院やクリニックの集客に必要な看板の種類を5つご紹介します。
屋上看板(広告塔)
屋上看板(広告塔)とは、建物の屋上に設置される看板です。比較的大型サイズのものが多く、遠方からでもよく見えるため、数ある看板の種類の中でも高い訴求力を持ちます。
建物の周辺に足場を組み、屋上に鉄骨枠組を設置し、ステンレスやアルミ板などにインクジェット出力シートを貼り付けて製作します。
シートの代わりにステンレスや亜鉛製の「チャンネル文字」やウレタン樹脂製の「カルプ文字」などを用いて立体的に見せる場合もあります。
建物によっては、四面に設置することができるため、広い範囲への広告効果が期待できるでしょう。LED照明を取り付けることで、夜間でも視認性を高めることができます。
自立サイン(自立看板)
自立サイン(自立看板)は、地面からポールを立て、自立した形で設置する看板です。「建植サイン」と呼ばれることもあります。
建物から離れた場所に設置することが多く、住宅街の中や国道沿いなどに置くことで人目に付きやすくなります。
看板を支えるポールは木材や鉄で作られることが多く、看板のサイズや重量に応じて1~3本程度立てるのが一般的です。看板本体の素材にはアルミ複合板+インクジェット出力シートが普及しています。
サイズの自由度が高く、正方形に近いものから縦長のものまで、幅広く製作することが可能です。
建物から離れた場所に設置する時は、病院までの距離や方向、目印になる建物を記載すると良いですね。
壁面看板(ファザード看板)
壁面看板(ファザード看板)とは、病院の正面に設置する看板のことです。いわゆる病院の「顔」となるため、患者さんの印象を大きく左右します。
壁面看板は板にシートを貼った「プレートタイプ」と、金属版を文字の形にカットした「文字タイプ」の2種類があります。アクリルやスチール、アルミ、ステンレスなどさまざまな素材で製作可能です。
プレートタイプの壁面看板は、出入り口に合わせて横長の形になっているものが多く、病院の名称や診療科目を強調するのに役立ちます。
文字タイプの壁面看板は、フォントによりさまざまなイメージを与えることが可能です。
例えば、女性や子どもをメインターゲットにする場合、親しみのある丸ゴシック体が好まれます。
夜間診療を行っている病院では、看板内外部にLED照明を取り付けることをおすすめします。看板が発光していることにより、「診療中である」ことを患者さんに伝えることができます。
文字タイプの壁面看板は病院名が立体的に見え、高級感をもたらしてくれますよ!
袖看板(突き出し看板)
袖看板(突き出し看板)とは、建物の壁面や支柱から突き出した形で設置される看板です。
両面に印刷を施すことで、通行人に効率よくPRすることができます。
飲食店や小売店が密集する地域やビルのテナントで開業する場合などは、病院の存在を知ってもらうために不可欠といえるでしょう。特に、2階以上にある病院においては、来院する人の目印になるため、集客力アップに重要な意味を持ちます。
素材はステンレスやアクリルなどが使用されることが多く、看板内外部にLED照明を取り付けることで夜間も表示面を照らすことが可能です。
病院のコンセプトや立地条件によっては、あえて奇抜なデザインにすることが良い宣伝効果を生むこともあるでしょう、一概に正解といえないところが、看板デザインの難しさです。
ウインドウサイン
ウインドウサインとは、文字通りウインドウ(窓ガラス)にシートを貼るタイプの看板です。
インクジェット出力シートやカッティングシート、すりガラス調のシートを貼り付けます。
病院やクリニックにおいては、病院名や診療科目、電話番号、診療時間などを表示し、ロゴマークやイラスト、写真を入れるデザインが一般的です。
すりガラス調のシートは目隠しに利用できるため、待合室の患者さんが人目を気にせず順番を待てるのも大きなメリットといえます。
デザイン次第では、壁面看板と同程度の広告効果が期待できるため、メインの看板として利用する病院は少なくありません。
ウインドウサインがあるだけで、「ここは病院だ」と即座に認識できますし、目隠し効果もあって安心して出入りすることができますね♪
病院やクリニックの看板を実際の施工事例でチェックしよう!
株式会社オーエスアートは、看板の企画からデザイン、製作施工を一貫して行っている看板専門店です。
ここでは、弊社が実際に施工させていただいた看板デザインをご紹介いたします。
アンカークリニック船掘様
2022年に新規オープンした、内科・整形外科・夜間診療のアンカークリニック船掘様の看板です。
最後の砦として地域に根ざしたクリニックをコンセプトにされており、大通り沿いという好立地を最大限に活かせるよう、ファザードにはスタイリッシュな木目調の素材を選びました。
看板デザインの3つのポイント
- 夜間診療を行っているため、LED照明を設置した
- 大きめの文字看板で患者さんの視認性を高めた
- ウインドウのカッティングシートを温かみのある色合いにし、重厚感と親しみやすさを両立
アミューズ歯科クリニック様
院長もスタッフも女性揃いのアミューズ歯科クリニック様は、機能面だけでなく見た目の美しさを追及した治療を行っています。
「女性が通いやすい歯科クリニック」がコンセプトですので、メインターゲットを女性にした看板デザインを意識しました。
看板デザインの3つのポイント
- ブラウンの背景にピンクの文字を入れて女性らしい印象に
- 初診の方にも分かりやすいよう、診療科目の文字を際立たせた
- ウインドウに柄付きのカッティングシートを貼り、おしゃれな雰囲気に
中葛西歯科・矯正歯科様
平日は夜の9時まで、土曜日診療も行っている中葛西歯科・矯正歯科様は、幅広い年代の方が通院されている歯科クリニックです。
「清潔感のある明るい歯医者さん」と評判の同歯科医院は、カフェやサロンのような内装になっているため、アート性を重視した看板デザインにしました。
看板デザインの3つのポイント
- 小児歯科を得意とするため、カラフルで可愛らしいデザインにした
- 文字看板で立体的に見せ、高級感をプラスした
- シャッター看板に老若男女を描き、家族で通えるイメージに
弊社は看板通販サイト「ウェブカン」も運営しています。病院やクリニックで活用していただける看板商品が多数揃っていますので、こちらも併せてご利用ください。
以下は商品の一例です。
- 予防接種の案内板として利用できる「スタンド看板」
- 夜間診療中のサインとして誘導するための「電飾スタンド看板」
- 駐車場や院内に気軽に設置できる「パネル看板」
ウェブカンでは、一律3万円(税抜)の料金でデザインも承っております。
お気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回は、病院やクリニックの看板のデザインのコツや、似顔絵やイラストが人気の理由を解説しました。
これまで、病院の看板というと、青や黒など落ち着いた色を基調に製作するのが一般的でした。しかしながら、最近は時代や価値観の変化に伴い、病院の看板にも独創性が求められるようになっています。
看板と一言で言ってもさまざまな種類があります。適切な看板を設置するには、プロによる現地調査を経ることが望ましいです。
「看板をリニューアルして集客力をアップしたい」「街の雰囲気やクリニックの内装に合わせておしゃれな看板を設置したい」という病院・クリニックの関係者様は、ぜひ看板デザインを弊社・オーエスアートにお任せください!